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June 14

夏木マリ

誠実に年を重ねてきたロックスター
私が最初に接した洋楽のグループがローリング・ストーンズでした。サティスファクションから始まって40年のファンですが、やっぱり初期の音が好きですね。自分の青春と言ってもいいくらい。ストーンズからロックやブルースに興味を持ち、そこから今の私のバンドであるジビエ・ド・マリの音にも繋がっています。

今回は24日の東京ドームを見ましたが、やっぱりストーンズの魅力はライブに尽きますね。なにより、彼らの持つ身体能力の高さに驚かされます。老いを感じさせない躍動感から、現役のバンドであることを強く感じました。21世紀に存続していることが本当に納得できる感じ。20世紀は「継続は力なり」の時代だったけど、21世紀はそこにクオリティもなくてはね。

他のバンドがあそこまで大がかりなセットを組んだら、それこそショーになってしまうけど、ストーンズはそれをライブとして成り立たせてしまうのが凄いですね。ホーンセクションを使ったゴージャスな演奏もしてくれて、なおかつハッピーで、そしてヘルシーで、私が望むもの全てを見せてくれました。私の大好きなジャニスもジミヘンも、マーク・ボランだって天国で嫉妬しているんじゃないかな、と思います(笑)。
それとやっぱり、ロックは体が細くなくちゃと思いましたね。体のケアについては本当に凄いとしか言いようがありません。

89年の初来日公演とその次を見て、今回久しぶりにストーンズのライブを見ましたが、みんな誠実に年を重ねてきたんだなと思いました。私が初めてストーンズを見た日からメンバー交代があったにせよ、やっぱり変わることなくストーンズなんですよ。
その長いバンドの歴史の中でブラックミュージックに傾倒した時期もあったけど、それもごく自然に取り入れているんです。初期のストーンズを見て感じた、都会的なイメージが今も変わらず、年を重ねてますます素敵に見える。本当にロックスターという言葉がピッタリですね。

もちろん、憧れだけじゃなくて、同じミュージシャンとして触発される部分もあります。ストーンズの持つブルースな雰囲気はジビエ・ド・マリの音楽と凄く近いから、いい刺激になります。
そして、男性のミュージシャンだったら一緒にバンドやりたい、って思うでしょうね。ミックとのデュエットなんて、考えただけでも夢のようです。

叶うとしたら、小さい会場で彼らのライブを見てみたい。スタジアムの良さもあるけど、ファンとしては小さな会場でストーンズを見たい。シークレットライブなんかやってくれたら最高ですね。それも成立するBandですもの。

[Profile]夏木マリ(なつき まり)
今春Bluesバンド『GIBIER dU MARI』を結成。「21世紀のジャニス」としてシングル『Blues』、アルバム『ジビエ ド マリ』リリース(avex trax)。93年から続くシアターワーク『印象派』は、8作目の最新公演を10/6、7、8シアターコクーンにて上演予定。
著書『カッコいい女!』『81-1』
夏木マリ | 事務所
http://www.marinatsuki.com/

April 12

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夏木マリ
誠実に年を重ねてきたロックスター


鋤田正義
彼らのコンサートから"情熱"を貰いました


高城 剛
ミック・ジャガーを踊らせた男!?


塚本高史
キャラもファッションもキースがいちばん


忌野清志郎
なにを歌っても同じ。ただただスゴイ


野宮真貴
そこに、ミック・ジャガーがいた


ROLLY
『サタニック・マジェスティーズ』は、魔法使いがやってる音楽


小西康陽
ミック・ジャガーはフランス語を。


中村獅童
細かいうんちくは言いたくない。ただ自分もそういうオヤジになりたい


マーティ・フリードマン
Rolling Stonesみたいなミュージッシャンになりたい!


みうらじゅん
ロックの意味はストーンズ


向井秀徳/ZAZEN BOYS
ブラックミュージックとしてのストーンズが好き。ファンクナンバーをたくさんやって


ムッシュかまやつ
自分も入りたい、一緒にやりたいって思わせるバンドだよね


岸田 繁/くるり
楽曲のよさを超越する「演奏のおもしろさ」


甲本ヒロト
人生を棒にふりたいやつ、全員集合


寺田正典/レコード・コレクターズ編集長
「ギリギリ」のバンドサウンド、その行方を見届けに行く


真島昌利
こっちがロックンロールの方向だ

鋤田正義

彼らのコンサートから"情熱"を貰いました
 
 
 
ローリング・ストーンズとの出会いは、実はよく覚えていないんです。当時はジャズをよく聴いていたんですが、ストーンズも気付いたら自然と聴いていた感じですね。その頃はストーンズ派、ビートルズ派で分かれていましたが僕はどちらも聴いていました。でも、若干ストーンズ派だったかな。

最初の思い出は、ミック・ジャガーが主演した、ニコラス・ローグ監督の映画『パフォーマンス』(1968年)をイギリスで観たときかな。シュールで不思議な映画で、化粧をしまくっていたのもあるけど、そのとき感じたいやらしさ、妖しさは印象に残っていますね。やっぱり、スーパースターっていうのは、エロティシズムが重要だと思います、特にロックは。それは、彼らのベロマークが象徴していますよね。今もすごく効果的にあのロゴが使われていますし。
あと、81年の全米ツアーをハル・アシュビー監督が編集した映画『ザ・ローリング・ストーンズ』(1982年)はよく観ました。僕はベータ版も持っているし、たぶんLDでも持っていた気もする。すごい数の風船が上がったり、空撮をしていたり、それに編集がうまいんですよね。ウーピー・ゴールドバーグが熱烈なミックファンを演じる『ジャンピング・ジャック・フラッシュ』(1986年)っていうコメディサスペンスもおもしろかったですね。
それと、アンディ・ウォーホルがジャケットをデザインしたことでも有名な『スティッキー・フィンガーズ』を10枚買い込んで、ウォーホル本人にサインをもらいました(笑) 彼はシルクスクリーンでの大量生産を世に広めた人だから、10枚程度のサインなら簡単に応じてくれるだろうと思って。案の定、応じてくれましたよ(笑)

実は僕、70年代にやり残した最も大事なことがあるんです。まだ渋谷に公園通りという名前が付くか付かないかの時代、僕は1972年に渋谷で『T-REX写真展』をやって大成功したんですよ。そのおかげで企画が通りやすい時期だった。そして、次はミック・ジャガーの顔のアップを世界最大に引き伸ばして、ビルの壁面を使った1枚だけの写真展をやろうとしたんです。その試みは写真業界の実験でもあったから、富士写真フイルムに相談しに行ったりして。それでミック側に連絡をしたらOKが出て、撮影のためL.A.までのエアー・チケットも買いました。それが、あの来日中止ですべてパーになっちゃった。それができていたらおもしろかっただろうなぁと、今でも思いますね。その後も、現在まで2~3回雑誌とかで撮影の機会があったんだけど、すべてドタキャン。何か縁がないんですよ(笑)

これまで30数年、デヴィッド・ボウイを撮ってきましたけど、もしこれがストーンズだったらまた違った人生だっただろうなぁと思いますね。デヴィッド・ボウイは常に変化を好むタイプのアーティストだけど、やっぱりそれはすごく難しいことだと思うんです。

今回、ストーンズのライブを観たけど、彼らは本当にロックの王道ですよね。これもまた、すごいことですよ。ゆるぎないロックの図太いところでやっていて、時代の新しさがあればそれをチョイスして取り入れるやり方。それは、キングオブ・ロックンロールって感じがしたなぁ。それに、あんなに年齢層が広いファンを持っていることも驚きですよね。いろんな意味で別格だなと思いましたよ。興奮したと同時に、何よりも彼らから"情熱"を貰いました。

来年、イギリスのジェネシス社からデヴィッド・ボウイの写真集を出して、それに併せて写真展もやろうとしているんですけど、それを機にロンドンでデビューしようかなって(笑) それくらい、エネルギーを貰いました。


[Profile] 鋤田正義(すきた まさよし)
写真家。1938年福岡県生まれる。60年代にデルタモンドでメンズ・ファッション手掛け、70年代 T-REXやデヴィッド・ボウイなどのアーティストとフォトセッション。寺山修司、ジム・ジャームッシュ監督などとの映画の仕事も数多い。
5/8より6/2まで銀座にて写真展「シャッターの向こう側」を開催。
詳細は下記のURLより
http://www.recruit.co.jp/GG/
April 10

塚本高史

キャラもファッションもキースがいちばん
 
 
 
行ってきました、東京ドーム初日! 3年前の来日のときに“これが最後だ”って言われてたからすごく観に行きたかったけど、その時は都合が悪くなっちゃって行けなかったんですよ。

今回、ようやく初めてローリング・ストーンズのライヴを観ることができました。僕は、昔からめちゃくちゃストーンズ・マニアってわけじゃないけど、60歳越えてもライヴやってるロック・バンドってどんなものなのか?と、これは観なきゃって思ったんですよね。

ストーンズに出会ったきっかけは… 僕はもともとX JAPANが好きで聴いてたんですけど、メンバーのhideがアクセサリー好きということで、僕もアクセサリーに興味を持つようになったんですね。hideがクレイジー・ピッグっていうブランドのアクセサリーをしてたんですけど、クレイジー・ピッグといえばスカル・リングっていう、ドクロの指輪があって、それをキース・リチャーズもはめているということで、ファッション方面からも興味を持ったんですよね。

だから、メンバーの中ではキースがいちばん好きだし、ライヴではキースばっかり見てました(笑)。キースを好きになったのって、hideに憧れた時と同じような感覚というか、ファッション的な部分もそうですけど、リード・ヴォーカリストの脇で寡黙に弾いてるギタリストなんだけど、リード・ヴォーカルよりも際立ってるところとか。キースが初めて出したソロ・アルバムのアナログ盤を部屋に飾っているんですけど、実はプレーヤーを持ってなくて聴けないんですよね(笑)。

ライヴでいちばん印象に残った曲ですか? 僕は「As Tears Go By」という曲を聴いて涙が出そうになりました。実はそれまで知らなかった曲なんですよ。ミックが「コノ曲、オボエテル?」なんて言って、なに始めるんだ?って思ったら、ね。ロックロックしてる曲の間にああいう曲をやられちゃうと、ぐっときますね。とにかく、60歳越えたアーティストがステージの端から端まで走り回る。で、そのあと普通にしゃべってる。ぜんぜん元気だったというか、やってることがすごいなと感心しましたね。
次の来日が実現したらですか? もちろん、行きますよ!


[Profile] 塚本高史(つかもと たかし)
1982年10月27日生まれ、東京都出身。97年に「職員室」でデビューし、その後「木更津キャッツアイ」(TBS系)で広く知られる。今後の出演作の予定は次の通り。
4/26発売 DVD『THE3名様 春はバリバリバイトっしょ!』
5/27公開 映画『富嶽百景~遙かなる場所~』
6/17公開 映画『タイヨウのうた』

高城 剛

ミック・ジャガーを踊らせた男!?
 
 
 
先日、二十人入ればいっぱいという友人の
小さなバーが、めでたく十周年とあって、
その日の開店からDJを勤めた。

ボチボチと客が集まって、
段々と店内もヒートアップ。
僕の音楽もアゲアゲモード。
気が付くと僕の後ろでガン踊りしているヤツがいた。
ミック・ジャガーだった。

「おい、ミックジャガーが来たぞ」
と僕が友人に話すと、酔っ払った友人は
「えっ?肉じゃが?」。おいおい、そのボケはないだろう。
続いて、ボケもう一発!
「うわー、蝋人形が歩いてる」って、それも違うよ。

よし!ヤツをもっと躍らせろ!
ヤツの好きなソウルをバンバンかけろ!

そしてミック・ジャガーは、上着を脱ぎ、
Tシャツになって、踊り歌いはじめた。
わずか二十人ばかりのお客は、
皆大騒ぎ。

ミック・ジャガーになりたいと思ったことは
一度もないが、また、日本のミック・ジャガー
などという訳のわからんネーミングはもっといらないが、
ミック・ジャガーを踊らせ歌わせた男にはなりたいと思った。
今夜はそんな夢のような夜。
東京の夜も、なかなか面白い。


[Profile] 高城 剛(たかしろ つよし)
映像作家/ハイパーメディア・クリエイター
フューチャー・パイレーツ代表取締役。1964年、葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオ・ビエンナーレ」でグランプリを受賞。六本木ヒルズのCMやルイ・ヴィトンのためのジャパニメーションのプロデュースなど、話題の映像を次々手がける。総務省情報通信審議会専門委員、東映アニメーション取締役など要職歴任。また、ボーダフォン、ヴァージン・アトランティック航空の広告に自ら登場。
April 03

ROLLY

『サタニック・マジェスティーズ』は、魔法使いがやってる音楽
 
 
 
 こうやってローリング・ストーンズについて語るのって生まれて初めてなんですよ。マニアの方が沢山いらっしゃるので、自分なんかがコメントするのはおこがましいと思ってて(笑)。でも(この依頼は)不思議な感じがありつつも、うれしかったですね。

 初めてストーンズのレコードを買ったのは、60年代のベストで、八角形ジャケの『スルー・ザ・パスト・ダークリー』。当時は『ブラック&ブルー』が出た頃だったかな、僕はその辺のサウンドがピンとこなかった。でもベストのジャケに写ってる彼らは、70年代と比較して、メイクもバッチリで。
 そのアルバム聞いて驚いたのは、ミックのヴォーカルがイメージよりも相当<お坊ちゃん>だったこと(笑)。舌足らずでダラダラ歌ってるじゃない? 特に甘ったるい「You Better Move On」とか。気の抜けたマヌケ感がある。ビートルズになかったものとして、コーラスの脱力加減ね。そのミックの歌とコーラスが合体した感じがユラユラしてるというか、不良っぽく思えたんだよね。ジョン・ポール・ジョーンズがストリングス・アレンジをやった「She's A Rainbow」ね、美しさの中にオカマっぽさがある(笑)。女の子が「キャ~!」ってなるようなヘナチョコ・ロックぶりが素晴らしい。
 『サタニック・マジェスティーズ』が最も好きなアルバム。この時代のストーンズには、グラムロックに通じる、魔法使いがやってる音楽ってイメージがあるね。ファンタジックな妄想が充満した「2000 Light Years From Home」とか大好きで。やっぱオカマのロックですよ。小指立てながらマイク持ってそうだもん。

 でも、ストーンズって、常に現代的なテクノロジー、新しいスタイルを取り入れて、若々しいままなんですよね。世界で最古のロックバンドが、ロック界で今なお成功し続けているということが驚異的で、同じミュージシャンとして本当に尊敬しますね。いま彼らを見て、うひょ~かっちょいい~! となりはしないんですけど(笑)、転がり続ける石の如く、って姿に、学ぶところは多いですね。


[Profile] ROLLY(ローリー)
1982年グラムロックバンド「すかんち」結成(結成当初はギターのみを担当)。90年 CBSソニー(現ソニーレコード)よりギター&ヴォーカルとしてデビュー。96年解散後はROLLYとしてソロ活動をする傍ら、アーティストへの楽曲提供、サウンドプロデュースを行う。
昨年、デビュー15周年を迎え、更に磨きのかかった天性のキャラクターと独特のエンターテイナー性で、LIVEのみならずバラエティーや舞台などでも幅広く人気を博している。
※ROLLY弾き語りTOURが決定。Your Only ROLLY~初!弾き語りローリー~
4/14 札幌 ・ 4/27 福岡 ・ 4/28 名古屋 ・ 5/2 大阪  詳細はこちら

野宮真貴

そこに、ミック・ジャガーがいた
 
 
 
 ミック・ジャガーに会った。正確にはミック・ジャガーを見てしまった。朝のワイドショーでローリング・ストーンズ来日のニュースを見たその夜、とあるパーティで。

 パーティは盛況でドレスアップした大勢のゲストで賑わっていた。シャンパンを飲みながら、知り合いを見つけてあいさつを交わしているそのとき、ゲストたちのざわめきと共にその塊が一斉に同じ方向に流れた。「ミック・ジャガーが来たらしい!」。誰かが言った。そして私も流れに加わった。人々が取り囲んだ真ん中には、確かにミック・ジャガーがいた。彼は終始笑顔で、顔に深く刻まれた皺は彼のハッピーな人生の笑い皺なのだな、などと思いながらただ見つめるだけしか出来なかったけれど。そして彼は風のように現れて、風のように立ち去ってしまった。まるで、夢のようにね。
 その後暫くは、興奮冷めやらぬパーティのゲスト達の話題の中心になった。スーパースターを目の前にしたとき、人々はただ見つめるだけしか出来ないもの。私もその中のひとり。でも、本当は聞いてみたいことがひとつあった。「ピチカート・ファイヴを知ってる?」って。

 実は数年前、ピチカート・ファイヴのイタリア・ツアーの際、ある記者が私たちに言った。「君たちの前にミック・ジャガーにインタヴューをしたのだが、これから日本のピチカート・ファイヴに会うのだけれど彼らのことは知っているかと質問したら、『もちろん知っているよ、彼らはクールだ』と言っていたぜ」と。私はこの時、心の底から音楽をやってきたことを嬉しく思った。
 そして、その言葉を宝物のようにずっと胸にしまっている。あのパーティの夜、ミックに質問などしなくて良かったかもしれない。万が一「I don't know」なんて答えられたら、私の宝物が壊れてしまうからね。


[Profile] 野宮真貴(のみや まき) 3月12日生まれ。北海道出身。A型。
80年代、ソロ歌手としてデビュー。“ポータブル・ロック”、“ピチカート・ファイヴ” の3代目ヴォーカリストを経て、再びソロ活動を開始。音楽活動に加え、類稀なるファッションセンスとそのルックスを活かし、モデル、広告等のイメージ・キャラクター、CMナレーション、デザイナー、他アーティストとのコラボレートなどでも活動。その存在は、常に「ニューモデルの女性像」として、時代のアイコンとなっている。
野宮真貴WEBサイト「おしゃれ手帖」
http://www.missmakinomiya.com/
 

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